丸山眞男「忠誠と反逆」ー徳川幕府から明治維新へ

忠誠と反逆―転形期日本の精神史的位相 (ちくま学芸文庫) 作者: 丸山眞男 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1998/02/01 メディア: 文庫 クリック: 19回 この商品を含むブログ (28件) を見る 徳川幕府はなぜ成立したのか 明治維新や幕末の歴史が気になり、関…

小島毅「朱子学と陽明学」ー明治維新の原動力

朱子学と陽明学 (ちくま学芸文庫) 作者: 小島毅 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2013/09/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る 西郷隆盛と「敬天愛人」 前回のエントリーに続き、「幕末・明治維新」関連の記事。 明治維新の原動力の一つ…

井上勝生「幕末・維新」ー南アフリカから明治維新を考える

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書) 作者: 井上勝生 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2006/11/21 メディア: 新書 購入: 6人 クリック: 59回 この商品を含むブログ (55件) を見る はじめに 書名から、幕末や明治維新の描写を期待した読者は…

スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」ーどうしても村上春樹を思い出してしまう

グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫) 作者: フィッツジェラルド 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 「グレート・ギャッツビー」はもちろんのこと、スコット・フィッツジェラルドの作品は…

ヘルマン・ヘッセ「車輪の下で」ーそれでも少年たちはキスをする

車輪の下で (光文社古典新訳文庫) 作者: ヘッセ 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2012/02/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (11件) を見る ハンスは自分の手を、権力者が差し伸べた右手の上においた。校長はきまじめな穏やかさでハンスを見つめ…

アクセス数がいっぱい伸びました

もう落ち着きましたが、この土日のブログのアクセス数が普段の何10倍にもなっていて、驚きました。 確認してみたところ、 ①「Smart News」の記事に、下記のエントリーが取り上げられた。 ②Googleの検索に捕捉されるようになった。 の2つが理由のようです。 …

司馬遼太郎「対談集 日本人への遺言」ー宮崎駿は司馬遼太郎に何を語ったか

対談集 日本人への遺言 (朝日文庫) 作者: 司馬遼太郎,宮崎駿,榎本守恵,ロナルドトビ,田中直毅,大前研一,武村正義 出版社/メーカー: 朝日新聞社 発売日: 1999/01/01 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 29回 この商品を含むブログ (15件) を見る 何気なく、…

坂口安吾「日本文化私観」ー「いい」ものは「いい」のだ

日本文化私観―坂口安吾エッセイ選 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ) 作者: 坂口安吾,川村湊 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1996/01/10 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (60件) を見る 説明づけられた精神から日本が生…

週間はてなブログ

blog.hatenablog.com 週間はてなブログに、本ブログのエントリーがピックアップされて、紹介されたようです。 ありがたや。。。 seia-youyong.hatenablog.com

吉田一郎「世界飛び地大全」ー九龍城砦は如何にして九龍城砦となったのか?

世界飛び地大全 (角川ソフィア文庫) 作者: 吉田一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版 発売日: 2014/08/23 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 俗に「無法地帯」と呼ばれるところは世界中にたくさんあるが、たいていは「犯罪が多くて…

夏目漱石「草枕」ー「職人」漱石による非人情の世界

夢十夜・草枕 (集英社文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 1992/12/15 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ (14件) を見る 智に働けば角が立つ。 情に棹させば流される。 意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい…

【映画】新海誠「天気の子」ーその「反道徳性」と「子ども」の世界

公式HPより tenkinoko.com 以降、映画の内容についてネタバレがありますので、未視聴の方はご注意ください。 なお、映画を見るにあたって、事前に何の情報も入れずに視聴し、この記事を書いている現在も、他のブログの関連記事等は一切見ていない(登場人物の…

コリン・パウエル「マイ・アメリカン・ジャーニー」

マイ・アメリカン・ジャーニー“コリン・パウエル自伝”―少年・軍人時代編 (角川文庫) 作者: コリン・L.パウエル,ジョゼフ・E.パーシコ,Colin L. Powell,Joseph E. Persico,鈴木主税 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2001/03 メディア: 文庫 クリック: 23回…

陳舜臣「中国傑物伝」

中国傑物伝 (中公文庫) 作者: 陳舜臣 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1994/09/01 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 歴史上の偉人に憧れた経験は、誰しもあるだろう。 私は、「三國志」を読み、まず、諸葛亮孔明に魅せられた。 三國志…

村上春樹「走ることについて語るときに僕の語ること」

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2010/06/10 メディア: ペーパーバック 購入: 25人 クリック: 137回 この商品を含むブログ (183件) を見る 村上春樹の自己言及的なタイトルを持ったエ…

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

銀河鉄道の夜 (岩波少年文庫(012)) 作者: 宮沢賢治 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/12/18 メディア: 単行本 クリック: 10回 この商品を含むブログ (17件) を見る 何気なく久しぶりに読んだ、宮沢賢治の銀河鉄道の夜。こんなに素晴らしい作品だった…

現在の沖縄を語ることは難しい

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫) 作者: 大江健三郎,加藤典洋 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1988/04/04 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 97回 この商品を含むブログ (106件) を見る 現在の沖縄を語ることは難しい。 大江健三郎という象徴的…

ドストエフスキーと「子ども」についての物語

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫) 作者: ドストエフスキー,原卓也 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1978/07/20 メディア: 文庫 購入: 43人 クリック: 1,142回 この商品を含むブログ (316件) を見る 学生時代に読み散らかしたドストエフスキー「カラマー…

「音楽」の将来を予想する

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書) 作者: 岡田暁生 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/10/01 メディア: 新書 購入: 25人 クリック: 169回 この商品を含むブログ (217件) を見る 私は音楽が好きなので、音楽が人類にとってのよき友人であ…

24年前の阪神大震災の記憶から私たちが受け継ぐべきもの

news.yahoo.co.jp 24年前の1月17日に発生した阪神・淡路大震災。年月が経過するのは早いものです。 私は16年前、神戸に住み始め、5年ほど神戸のまちに馴染ませてもらいました。 震災から8年。屋根が崩落したJR六甲道駅も、当然完全に復旧しており、賑わう街…

くまもんが「仕事の流儀」に登場!

www4.nhk.or.jp 各分野で活躍する「職人」たちを取り上げて、その仕事ぶりや生きざまを特集する、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」。 今回取り上げた職人は、なんと全国で最も有名なゆるキャラである、熊本県の「くまもん」! くまもんが生まれた背景か…

BSフジ「2019「安全保障」展望」

www.bsfuji.tv BSフジ20時から放送している硬派の報道番組を偶然視聴しました。 本日のゲストは、前防衛相の小野寺氏と前防衛大学校校長の五百旗頭氏で、今年の安全保障の展望について語るという大変重い内容でした。 五百旗頭氏は、お見かけする機会が以前…

映画「ボヘミアン・ラプソディー」を見て

www.foxmovies-jp.com 映画「ボヘミアン・ラプソディー」を見ました。 正直なところ、QUEENに対しては、大味で大袈裟なロックをやるバンド以上の印象を持っていませんでした。しかし、映画を見た後では、そのような過剰な装飾を纏ったサウンド作りも、ボーカ…

浅田彰がトランプを語る

realkyoto.jp おそらくは浅田彰の書いたものを読んでいたいというだけの理由で、このブログを読み始めているのを見出す。 …とのっけから、「構造と力」をパロってしまいましたが、久しぶりに浅田彰の書いた文章を読みました。「憂国放談」の対談形式で進めら…

BS1スペシャル「欲望の資本主義2019~偽りの個人主義を越えて~」

www4.nhk.or.jpお正月の雰囲気そのままに、他放送局がバラエティー番組を放送する中、NHKによる経済ドキュメント番組が放送されました。過去の放送内容は書籍にもなっています。欲望の資本主義作者: 丸山俊一,NHK「欲望の資本主義」制作班,安田洋祐出版社/メ…